No.153 [その男、愚かなりー?]
2010年5月号



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 【ひねくれコラム】NO・153
 〈oh、No!〉
▼「Can you follow throw?」と云ったとか。直訳すれば、「やり通せるのかい?」が妥当。ちょっと待てよ。「Can you」においては首を傾(かし)げる。この疑問文でよく使われる「Can」。
▼両国の首脳同志、それも日米同盟国の首脳同志。お互い気を許せない、ざっくばらんな間柄であるとの認識で彼はそのフレーズを使ったのかは知る由もないが、深い間柄ではない場合、通常はCanではなく、「Could」
「Would」「Will」―Youを使う。
▼小泉、ブッシュ。もっと遡(さかのぼ)れば中曽根、レーガンのようにファースト・ネームで呼び合う仲であれば何ら問題なし。むしろ微笑ましい。オバマとしては普天間基地問題、その他においての不信感や苛立ちがあったのか、強い口調になってしまった。
▼それにしても米ワシントンポストのコラムに掲載された総理に対する論評、「愚か」(loopy)とは、何と軽く見られたものだ。記事を額面通りに受け止めればの話だが―。政府としても日本国の誇りがあるならば、堂々と抗議の狼煙(のろし)を上げるべきだ。
▼「我が日本国の総理に対して非礼・無礼であろう」と。日本国の首相を卑下(ひげ)することは、日本国民をも愚弄
(ぐろう)することにもなる。まずは、米国日本大使が政府の代表として正々堂々と反論し、日本国の威信をかけて異議を申し立てるべきであろう。

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▼ところが、「私は愚かな総理かも知れないが…」との国会での答弁。自ら認める有様。
理非曲直(りひきょくちょく)を明らかにし、毅然とした態度であるべきではないか。TVに映る表情は、眼はうつろ、視点が定まらない。右往左往。ブレるブレないの次元を遥か超えている。
▼政治主導、官僚打破を掲げるのは大いに結構。普天間の件にしろ、徳之島の件にしても支離滅裂。あちら立てればこちら立たずは明白の理。理念・理想は然(さ)もありなん。
普天間の国家防衛における、地政学的な価値観を理解しているとは到底思えない。米国を甘く見たとしかいいようがない。
▼先のオバマの一件にしても、普天間の問題にしても外務省、防衛省の官僚は何やってるのだ。彼ら、専門知識の秀(ひい)でたテクノクラート(高度な知識や専門的知識をもつ官僚)の知恵と知識、経験を排除、遠ざけようとすると、こういう結果を生む。
▼50年続いた一方の雄もてんでばらばら。加藤の乱で名を馳せた「あんたが大将」のご仁が総裁。言葉丁寧で心優しき、いい人では如何なものか。二大政党の両指導者に足りないのは
「塩・胡椒」。
▼こうなったら、「立ち上がれ日本」にまかせるべき。平均年齢70歳が何が悪い。一本も2本も「保守」としての筋が通っている。シルバー・パワーを軽んじるなかれ。石原慎太郎の
「口害」が日本国を席巻するかも―。それにしても、その日本国総理が一(いち)米マスコミに愚弄されたからといって、腹の底から怒りが込み上がらない自分が何故か、情けない―。                        ―夢追人―

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